不動産業の中でも賃貸管理をメインとして、賃貸物件に住む人を呼び込むのが仕事である僕が言うのもどうかと思いますが、「住む家は借りるより買った方が良い」と思います。戸建てを買うか、マンションを買うか?という二択だとその人の状況等もあるので断定しづらいですが、自分の住む家を借りるか買うかならば断然後者と言えます。1人暮らしならば特に。

 

家を買うとなると「大きな借金を背負うことになる」と考える方はとっても多いと思いますが、それこそが大きな間違いである……という話をしたいと思います。

マイホームを持つメリットとして挙げられるのが「貯金しているのと同じ」って事です。どういう事か?というと、買った家は資産です。毎月住宅ローンの返済をしていけば、払った金額が自分の物になったと同じ意味合いになります。

大きな間違いをするのは、ココを理解していないからだと言えます。例えば5年ローンで車を買った場合、5年で支払いを終えると自分の物になりますが、その時その車を売却しようとすると、買った時よりもかなり安く売らなければ売れません。しかし、戸建てやマンションの場合、5年住んで毎月住宅ローンを払ってから売る場合でもほとんど買った値段と変わらない事が多いのです。もちろん値段が下がるケースも多々ありますが、それは買ってはいけない物件を買っただけなので自己責任です。

特にタワーマンションは数年前に新築で買った人は、今はもっと高く売れますし、戸建てを建てた人も場所さえ間違えてなければ建てた時よりも高く売れています。となると、5年間払い続けた住宅ローンは、売却時に返ってきたのと同じと言えますし、言い方を変えれば5年間タダで家に住んでいたと言えます。

次に、買わない理由で挙げられる「転勤になったらどうするのか?」や「結婚して引っ越しする場合はどうするのか?」という、自身の環境が変わる場合です。

その時は、売りたければ売れば良いのです。売却のメリットがあるかもしれないですし、時世が悪くて売却金額が安くなってしまう場合は貸せば済む話です。あまり知られていないですが、住宅ローンの毎月の支払い額は、賃貸で借りる家賃よりも安いです。ザックリですが5千円~3万円くらい。つまり、人に貸せば、毎月の返済よりも多くの家賃が入るので「人に貯金してもらえる、人に自分の資産を増やしてもらっている」という事にもなります。逆に言えば、借りて住んでいる人は自分の物にもならないのに、他人に通常よりも高いお金を払っているという事になります。

最後に「マンションを買ったら婚期を逃す」と言われてますが、確かにそれは間違いじゃないかもしれません。個人的に思うのは、借りるよりも買った方が良いという「正しい視点」で物が見られるようになってしまう為、結婚に対して現実的に捕らえるようになってしまうのではないか?と思います。でも僕はそういう判断が出来る女性の方が家計を任せられる……って思いますけどね。相手はいませんが。

細かい話まで書いていないのでツッコミ所はありますが、基本的には買った方が良いです。もちろん、為替と同じで物件の相場も上がったり下がったりしますので、絶対損をしないという事はありません。しかし、「自分が住む目的」で「間違いない物件」を買えば大抵は生涯収支で言えば買った方が得をします。損をするのは「失敗する物件」を買ってしまうからです。どんな物件だと失敗するのか?についてはいずれ書きたいと思います。

ちなみに、友人が家を借りる相談に来た時は大抵買うことを勧めるのですが、売り込みだと思われてしまうようで敬遠されてしまいます(笑)

そんな中で、7年も「買った方が良い」と言い続けた友人がようやく買う事を決意して、物件を案内してきました。

     案内している図

彼は結局7年で800万円くらい無駄にお金を払い、7年前と同じような物件を7年前より高い値段で買おうとしています。まぁ、それでも今買わないと、結果的にもっと損をした事になるので良かったですけどね。

という訳で、単身者で賃貸に住んでいる人は買うという事を検討してみてはいかがでしょうか?ただ、適当な物件を売られる事も多いので、知ってる人から買うのが良いです。ちなみに、僕は知り合いや、その紹介じゃないと物件は探さないのであしからず。本日は以上です。1/3でも伝われば幸いです。