不動産賃貸市場は、大学進学や会社の異動に伴い活況を見せています。お友達の物件を探せばバタバタと申し込みが入りバーゲンセールとも言える状態ですし、当社の空室もお陰様でほぼ埋まりつつあります。大家さんの満室経営を代行するのが僕の仕事ですので、この波に乗っている時に終わらせるべくアレコレ手を加えていくところです。つまり、空室はある意味「売れ残っている商品」ですので、手を加えてあげなければ埋まるのは難しいのですが、不動産屋の多くは、分かりやすく言えば「店頭に並べているだけ」で、問い合わせが来るのを待っているだけと言えます。そうじゃない不動産屋も当然います。見分け方は簡単です。「空室を埋める事に関して俺の右に出るやつはいない」って言える人(業者)。こういう人達は問い合わせが来るのを待っているのではなくて、引き合いが来るように攻めの活動をしてくれる業者って訳です。将来の手残り資金を増やしたいと思うなら、こういう事が自信を持って言える業者に管理をお願いした方が良いでしょう。さて、「手を加える」とか「攻めの活動」と言われてもピンと来ないと思いますので題名に話を戻しますね。

◇空室を埋める二つポイント

入居者の都合によって空室は発生します。一生住んでくれれば当然良いですが、各々事情がありますのでそんな訳にも行きません。ですので必ず空室というのは生まれます。これをいかに空室期間を短く抑えて次の入居者に住んでもらうか。貸家業(大家業)は、売上の上限が決まっていますのでいかにそれに近づけるか?がとても重要です。とはいえ、1年も空室にしたまま放置されている物件を含め空室戸数は500万戸あると言われていますし、首都圏だけで200万戸以上ある事を考えれば確実に供給過多な訳で、簡単に埋める事が出来ない事は容易に想像出来ると思います。

でも、満室経営を実践できる管理会社はある事をやってどうにか埋めようと行動する訳です。そこで必要なポイントが「物件の価値と値段が合っているか?」と「その物件は人に知られているか?」という2つです。

◇物件の価値と家賃のバランス

入居者(消費者)が物件(商品)を選ぶ際、価値≧値段で購入が決まります。例えばジュース。コンビニで買えば130円の商品がホテルや旅館だと150円で売られていて、富士山の山頂付近だと500円で売られています。人は、旅館でジュースを買おうと思った時に150円なのを見て「高いな」って思った時に150円と130円+近くのコンビニまで歩く手間を比べて価値の高い方を選択します。だからホテルで買う人もいれば、わざわざ歩いて買いに行く人もいます。それと同じ事が物件の家賃でも起きている訳です。

5万円という家賃に対して、間取りやキレイさ、駅からの距離とか諸々の価値を計算して「お値段以上であるか?」を個人的な尺度で計る訳です。つまり、価値の適正化を図るのであれば、家賃を下げるか価値を上げるかの2択となる訳です。単純に5万円の物件が4万円なら住むって人は増えるでしょうし、リフォームをしてハイテクな設備を付けて価値を上げる事で6万円で貸す事も出来るかもしれません。

◇空室がある事を知られていない

先程も書いた通り、そこに賃貸物件があってそれが空室である事がどれだけの人に知られているか?も重要です。価値の基準は人それぞれなので、5万円以上の価値を感じてくれる人がいればその部屋は5万円で申し込みが入る訳ですが、全然知られていなければそういう人に当たる確率も失っている訳です。エクスペリエンスマーケティングの藤村先生の言葉を借りれば「知られていなければ存在しないのと一緒」です。じゃあどうするか?と言われれば・・・まぁこっちは管理会社のスキルになってくるので大家さんがアレコレやりにくい話になってくるので控えておきますが、商品棚に陳列しているだけの不動産屋では沢山の人には知られないでしょう。まぁIT化もドンドン進んでいますし、こっちに関してはドンドン変化していくだろうなと考えています。

 

入居率は90%を超えていると優秀らしいですが(100部屋持っていたら90部屋が埋まっている状態)優秀な会社だと95%を下回りません。当社で97-8%くらいかな。5%違うだけで年間収入は大きく異なります。それが10年20年と経てばその差は甚大です。特に市場は既にモノ余り状態です。大家さんは自分の物件を選んでもらう努力をもっとしていかなければいけないと思います。もちろん、別に仕事をしている大家さんも多く、不動産屋に任せっぱなしの方も多いです。そういった大家さんは、ちゃんと手を加えたり攻めたりして自分の財産を守ってくれる管理会社に頼みましょう!見えない損が溜まりますよ。!

ただ・・・僕は知り合いかその紹介じゃなきゃ仕事は請けませんけどね。本日は以上です。1/3でも伝われば幸いです。