以前、不動産屋人生初のゴミ屋敷に遭遇した話を書きましたが皆様覚えていらっしゃるでしょうか?(ゴミ屋敷探索記)
人生初のゴミ屋敷がその後どうなったのか?気になる人も少なくないのでは……と余計な気を働かせて後日談を書きますね。
貸室がゴミ屋敷になったとしても、これをキレイにして、また次の入居者を募集しなければなりません。その為にもゴミをどうにかしなければなりません。とりあえず、ゴミ屋敷を片付けてくれる業者をネットから検索する事からスタート。
ここまでのゴミ屋敷となると特殊清掃(亡くなった部屋の片付け)の業者レベルなのですが、ネットで1Rなら99800円以上掛かりません!というサイトがあったので打診。現調してもらう事に。
しかし……何がどうしてどういう訳か、出て来た見積もりが59万円!Σ(゜Д゜)
業者「いや~通常ゴミ屋敷と言えば膝の高さくらいなんですけど、アレはさすがに……」との事。とりあえず保留。
続いて、大家さんが役所の保護課に相談。元入居者はそっち管轄の人だったので、どうにかならないか?と打診するも役所がいつも依頼する業者を紹介してくれる程度でした。他の業者よりゼロ一個違うレベルで安いとの評判の業者が現調して、出て来た見積もりが…………80万。
この世はどうなってしまったのでしょうか??
役所が騙されているのか、税金がこの業者に垂れ流れているのか?等色々と思考が錯綜しましたが、この業者は断りを入れました。
続いて……YouTuberのヒカルさんってご存知ですか?最近ゴミ屋敷のゴミを買い取りして片付ける動画を撮っているらしくて、タダで片付けて貰えるのでは無いかと淡い期待を持ってDMを送ってみるも無反応。まぁそうだよな……こんな1Rにお宝なんか眠ってないよな……
そんな訳で、最悪は自分達(主に社員)でやる方向で考えてみました。ゴミが15立米はありそうなので、社員にボーナスも付けて40万くらいあれば出来るかなと思った訳です。
そんな訳で、社員へのネゴも済んで、大家さんに自分達でやると伝えようと思ったら最初の59万の業者が様子伺いの電話をしてきまして、40万の話をしたら「40万税込でやりますっ!」と言うではないですか。19万どこいったんだよ。ボッタくりかよ(笑)
大家さんは59万で覚悟を決めていたので安くなる分には構わないというのでこの業者で即実行して貰いました。そんな訳でここから写真が続きます。心臓の弱い方は深呼吸をお願いしますね(笑)
まずは部屋を開けたらこの状態です。
業者はここからさらに進みます。
台所にまとめてある糞尿のペットボトル。
意外にも几帳面らしいです。というかせめて流しで流してくれよ!
室内の移動はこの壁の穴だったのだろうか。。。
よく分からない場所に2個も大きな穴があいてました。
そんなこんなで3日掛けて片付けて頂きました。その間も色々あったのですが、それは後程。という訳でキレイに片付いた部屋がコチラ。
パッと見だとただの汚い部屋に見えます。
あれ・・・どうにも見慣れない物が部屋の床に・・・
なんと!
床が腐って(?)抜け落ちてました。
これは。。。。下の階に落ちていかなくてホント良かったと思うものの、なんでこんな穴が開くんだよ!という疑問。そして、業者曰く「ゴミの8割は糞尿でした」という聞きたくない結果報告。
そこで、先程の色々あった件です。この業者は、糞尿を処分出来ない(許可的な話)ので、トイレから流そうとしていたそうなんです。しかし、工事初日に給湯器からジャバジャバと水漏れがしていて部屋の中に水の供給がされていない事が判明しました。まぁ初日は設備屋さんを呼んでこれの復旧から始めた訳ですけどね。
つまり、これはゴミ屋敷の入居者の時から壊れていて、室内に水が供給されていなかった→排泄物が流れない→ペットボトルにする、という考えに行きついてこうなったのではないかと推測してみると結構合点がいく。(重ねて言いますが入居者は役所の保護課関係の方)
こうなると、管理会社も注意して見ていなかった部分も出てきたり、保護課のケースワーカーも部屋に行かずにどこで面談してたんだよって問題も出てきます。結局、適当な仕事をしていて大家さんが泣くハメになってしまった事件でした。なんならこの部屋を丸々復旧しなければならないのでさらにお金がかかりますし。
こんな事からも誰に管理を任せるか?というのは結構大事なんですよ。まぁ当社に任されていてもこの事態を把握出来ていたのか?は何とも言えませんが、さすがにここまでの被害にはなってなかったかなと。という訳で、一人暮らしの身内の家は定期的に身に行った方が安全かなと思った出来事でした。本日は以上です。1/3でも伝われば幸いです。